投稿者:中沢康彦
睡眠について何通か書いてきましたが、話題を少し広げて「夏バテ」について書いていこうと思います。
各地で梅雨入りをしています。湿度や気温が上がり寝苦しくて睡眠の質が落ちることも夏バテの原因になるわけですし、睡眠の質を上げたいってことは、元気にエネルギッシュな毎日をすごしたいってことですからね。ですから季節のタイミングに合わせて夏バテのことまで書きます。今のうちから対策をして夏を元気に過ごしてほしいって思います!!
夏に疲れやすい原因
そもそもなぜ夏バテをするのか、いろんな原因があるのですが、原因がわかっていたら対策が取れます。代表的なものを紹介しておきましょう。
睡眠の質の低下
シリーズで書いてきた睡眠です。睡眠の質の低下は身体や脳の疲労の回復が充分されないことになってしまいます。夏は暑くて寝苦しくてなかなか寝付けない。ノンレム睡眠が浅くなるなど睡眠の質が低下しやすく、それが夏の疲労につながることもあります。
食事や発刊によるビタミンやミネラルの不足
夏は暑くて汗をかきます。汗と一緒にビタミンやミネラルも体外に出てしまうので水分を補給するだけではなくしっかり栄養補給をしないといけないんです。
でも、暑さで食欲が落ちて、そうめんなど食べやすい食事ばかりになると当然ビタミンやミネラルは不足しますし、また冷たい飲み物を取り過ぎると胃や腸が冷やされて更に食欲が落ちたり、吸収が悪くなることもありますし。そういった悪循環から夏は栄養バランスが悪くなります。それが夏バテの原因につながるんです。
室内と室外の温度差
夏は家庭でも職場でも冷房を使います。暑い屋外と室内を行き来することで、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
また、体温の調節は自律神経によって行われますが、特に脳の温度はいつも一定に保たれないといけません。涼しい室内と暑い屋外の行き来をする度に自律神経が働いて調節をするのですが、そのためにエネルギーを使いすぎて、脳や神経が疲労してしまうことも夏バテの原因だと言われています。
体内の温度差も夏バテにつながります
室内外の温度差だけではなく、最近では体内の温度差も夏バテの原因になることが指摘されています。
元々人間は体内に温度差があります。例えば体表と深部体温は違うわけですが、食習慣や運動不足や不規則な生活や加齢などが原因で血液の流れが悪くなると、下半身の体温が脳や深部体温と比べて低くなってしまうことがあります。いわゆる冷え性の状態で、これは下半身への血流が少なくなっているわけです。冬であれば手足が冷たくて辛いということになりますね。
それが夏になって、高温多湿の熱放出が悪い環境だとどういうことになるかというと。温かい血液は上半身にばかり循環して熱がこもってしまうのです。この状態を うつ熱 というのですが。 うつ熱になると頭がボーッとしたり、だるさを感じるなど、夏バテの典型的な状態になってしまうのです。
また、うつ熱になりやすい身体の状態だと睡眠中の深部体温の低下も起こりにくくなり寝付きが悪くなったり睡眠が浅くなるので、それもまた夏バテの原因につながります。
体温を放出しにくいというのは体内の血液の流れだけではなく、発汗が上手くいっていないということも要因になります。運動不足や室内にこもりがちで汗をあまりかかない生活をしていると汗腺の働きが低下します。すると、汗をかきにくくなったり。汗と一緒に塩分が体内に出てしまって体温の放熱効率が低下して熱がこもりやすくなるのです。
お気づきの方もいるでしょうが、そのような状態というのは熱中症になりやすいってことでもあります。
普段から、血流が悪くならない様な食事や生活習慣を心がけたり、時々はしっかり汗をかいて汗腺の働きをよくしておくことも夏バテ防止には大事なことなのです。
夏を元気に過ごすために
ということで
一言で夏バテといってもいろんな原因があります。
ウナギを食べたらいいとか
ドリンク剤に頼ればいいとか
そんなに単純なモノでもないのです。
でも、夏バテの原因を知って対策したら決して難しいことではありません。
夏を元気に過ごしていただけるよう、しばらくシリーズで 夏を元気に過ごすための内容を書いていきたいと思います。
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