医者の大罪 医療サギに殺されない39の心得-近藤 誠 (著)/読書履歴

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医者の「正義」が、患者を殺す

医者の巧妙なウソに
だまされない心得

今、日本では、医者が患者をだまして命を奪うという、一種の殺人のような行為が横行している。医者はなぜ、「自分の都合」でウソをつくのか? その背後には、ひとりの医者にはいかんともしがたい、「医療界の病理」が存在する。無意味な治療を遠ざけ、ダメな医者の手にかかることなく、元気に長生きするための方法を、あますところなく指南する決定版。

●目次
前書き
 正しい医療情報をひた隠す「上級医」
 なぜ、健康な人が「不健康」と信じこむのか
 非常識な医師を生む医療業界のカラクリ
 医学界で、データのねつ造が繰り返される理由
第1章 高血圧治療の大罪
 「高血圧は万病のもと」とはかぎらない
 血圧が高いほど死亡率が低くなる
 降圧剤で死亡率が上がる
 医者は「ベストな血圧」を知らない
 column 減塩は寿命を縮める──血圧と減塩
 column 比較試験は信用できない
第2章 糖尿病治療の大罪
 血糖値を下げると死亡率が上がる
 「低血糖発作」が病気のもとになる
 糖尿病治療のカラクリ──隠された「治療死」
 治療の危険度を患者に知らせない日本糖尿病学会
 column かつて「蜜尿病」と呼ばれた糖尿病
第3章 基準値ビジネスの大罪
 基準値外=病気とされる「健康診断」
 WHOが仕組んだ医者と製薬会社の出来レース
 医学的根拠を無視した日本高血圧学会
 糖尿病の診断基準の落とし穴
 column 高血圧の新基準で死者が増える
 column クスリを飲むと脳梗塞になる
第4章 高コレステロール血症、メタボリックシンドローム、骨粗しょう症治療の大罪
 「血中コレステロール」は毒ではない
 総コレステロール値が下がるほど死にやすい
 健康体に「メタボ」のレッテルを貼る厚労省
 「少し太め」が長生きできる
 骨粗しょう症は「病気」ではなく「老化」である
 クスリで骨がもろくなる
 column 「名医」と生活習慣病
第5章 がん手術の大罪
 「手術による死」が存在しないがん治療
 「眠ったがん」が手術で暴れだす
 「女医は親身になってくれる」は幻想である
 余命4か月のウソ
 column がん転移の謎
第6章 免疫療法剤・オプジーボの大罪
 オプジーボはがん治療に効果なし
 「効果抜群」という誤解はどこから生まれているのか
 オプジーボは正常細胞を破壊する
 column オプジーボQ&A
第7章 「健康常識」の大罪
 欧米には「職場健診」が存在しない
 やればやるほど死亡率が上がる「ピロリ除菌」
 危険極まりない肺炎球菌ワクチン
 BCGワクチンでウシ結核が増える!
 高体温──「温活」信仰は、デタラメばかり
 入浴するほど死にやすい
 サプリメントは効果ゼロ
第8章 医療界の大罪
 製薬会社、官僚、医者の三つ巴が生んだ「名医不足」
 がん治療医が激怒するわけ
後書き
など

以上、Amazonの紹介文

医者の大罪 医療サギに殺されない39の心得 (SB新書) Kindle版
近藤 誠 (著)

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感想

近藤医師によるガン放置論について。

「ガンもどき理論」とは、ガンは転移をする「本物のガン」と、転移もせず命に関わらない「ガンもどき」に分けられ、「本物のガン」の場合、見つかったときにはすでに転移していて手遅れだし、治療するのは意味がない。
「ガンもどき」は、転移もせず命にかかわることはないため、放置しても問題はなく、手術や抗がん剤などの治療は、かえって命を縮めることになる。

なので見つかっても放置するのが良い。見つかるから煩わしいのであるから検査などもしない方が良い。というのが近藤医師の主張です。
同時に医師や医療界を徹底的に批判し、「医者に殺される」「殺人」といった過激な表現も使われるわけだけど。最近はガン治療だけにとどまらず、生活習慣病の治療や一般的な医療情報、メディアなどに対しても批判の矛先を向けていたようですね。と言うかこの本もそうですが。

そして、その近藤医師の主張を信じる人達も多くいて。一方では近藤医師の主張を信じて、適切なタイミングでの治療ができなかったことでガンが進行してしまった。と言う問題もかなり起こっているとかで。近藤理論を否定する人たちからは「近藤教」などと揶揄されたりしているようですね。そんな状況があるわけですが。

どっちが正しいねん?
気になっちゃうとめっちゃ気になるんですよね。
だって仮に自分や家族がガンになった時、どっちを信じたらいいの?
あるていど自分なりの答えを持っておかないと困るときが来るかもしれない。
と思って今までも近藤医師の本、近藤医師を批判する本両方読んでみたことがあるんだけど。

今回改めてこの本と、下記の本を一緒に読んでみたんです。

そのガン、放置しますか? 近藤教に惑わされて、君、死に急ぐなかれ-大鐘稔彦 (著)/読書履歴
「これ以上、近藤誠医師の“がんもどき理論(ガン放置療法)”の犠牲者を出してはいけない。」 「ガンは放置して良い」と、外科手術・抗癌剤・癌検診を批判するベストセラー作家(『患者よ、がんと闘うな』『医者に殺されない47の心得』)の近藤誠医師の極...

大鐘稔彦さんは医師であり作家でもあって「孤高のメス」という人気シリーズの作者なのだそうです。機会があったら読んでみようと思いますが。外科のお医者様で、訴訟を恐れて誰もしたがらない輸血を拒むエホバの証人の信者の無輸血手術をしつづけたなんて話もあるし優秀な外科医の先生なのでしょう。
その大鐘先生が、近藤理論の犠牲者を増やしてはいけないということで書かれたのがもう一冊のこの本ですが。

両方の本を読んでみて・・・

医療ドラマって昔からいろいろありますよね。古くは「白い巨塔」とか、僕は「チームバチスタ」をよく見ていましたが、細菌だったら「ドクターX」とか。
で、どのドラマもお医者様が患者を助ける物語なんだけど。それだけでなく必ず、富と名声におぼれた悪役ってでてくるわけですよね。で、主人公はその悪役と対抗したり戦ったりするわけだけど。
私達の意識の中に、病院や医療業界にはかならずそういった悪がいる。と
刷り込まれたイメージがあるような気がするんですよね。
近藤先生の本を読んでいるときは近藤先生が正義のヒーローのように読めるし。
大鐘先生の本を読んでいるときは大鐘先生が正義のヒーローのように読めちゃうのです。

ぶっちゃけ。
どちらのヒーローが正しいかなんて医療の知識がない私達にはわかんないです。
後は好みの問題ですよ。
僕的には、近藤先生は攻撃的な言葉遣いをされるしダーティーなイメージで
大鐘先生の方が好きかなぁって思うけど。

ただ。
近藤先生の有利なところが一つありますよね。
それは、人は「得をしたい」ということより「損をしたくない」という気持ち
メリットよりリスク回避の方に意識が向くものです。

ガン治療に何かの問題があることは間違いないわけですよね。
それが、手術がどうのとか、抗がん剤がどうのとか、放射線ならどうだとかそういう細かい話は置いておいて、今の時点で100%原因がわかっていて、100%治る病気毛はないわけです。
誰だってガンになったら不安だし、誰に何を言われても100%の信用はできないわけですよね。

そんな中で
大鐘先生の話はメリットを訴える話です。
薬もよくなってきているし、上手くいった例もあるんだよ。と言う話ですし
それを信じてチャレンジしてみようって思うのか。

それに対して
近藤先生の理論は、損をしないようにしよう。リスクを負うことないよ、
そういう話ですよね。
何もしなければ大丈夫だからって話しなんだもん。
そりゃあ、近藤先生の話の方を「信じたくなる」という心理が強く働きますよね。

結局は
その時に患者さんがどちらを信じるか、
信じるためにはそれぞれの情報を入れておく必要があるよね。
ということ。

それともう一つ
ガンにならなければいい。
生活習慣病にならなければいい。
ということでしょう。

「見ないようにする」というのは私の症には合わないです。
見ないようにと言うのは近藤先生が言われる「検査なんかするなよ」ということですよね。
それはないな。
僕は定期的に健康診断は受けると思います。
そして、健康診断で必ず
パーフェクトですね。何も問題ないですね。
と言われるような自分のコンディションを維持する努力をし続ける。


幸いなことに
昨年からのダイエットで、ほぼすべての項目が問題無しになりましたし。
前回はヘモグロビンA1Cとか、コレステロールとか、注意項目もあったんですよね。
それを次回はもっと良い値にする。
それも一つの目標にしてもいいし。

ガンに関してはねぇ。
もちろん原因がわからないんだから絶対の予防ってないんだけど。
それでも、低体温よくないとか。動物性たんぱくは控えめがいいとか。
いわれることはあるんだから注意をして、それでもなっちゃったら、そのっ時に考えたらいいしね。

絶対なんてないんですよ。
近藤先生だって、昨年73歳と言う若さでいきなり心筋梗塞で倒れられたんですし。
いつ何が起こるかなんて誰にも分らない。
分からないことを不安に思っても仕方ないしね。


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