タイムスリップ・ロックンロール -高山 環 (著)/読書履歴

高山環さんの作品はこれで6冊目です。すっかりファンになってしまいました。ファンタジー、SF、ミステリー、恋愛もの、どんでん返しなど、さまざまなジャンルの小説を書かれる作家さんなのですね。次の作品はどんなものだろうと、期待を持って読めます。

僕が気に入っているポイントの一つは、わかりやすさです。特に登場人物のキャラクターを一発でイメージさせてくれるので、音声で読んでいる僕にとって非常にわかりやすいのです。

僕は文字で読めない、つまり目からの情報がないので、名前だけを音で聞いても、どんな人だったっけ?とすぐにイメージしにくいのです。

でも、高山さんの作品は、例えば本作に登場する「ショウ」「タクヤ」「タク」「コウ」などの登場人物の名前を聞いたときに、その人をすぐにイメージできるように自然に人物描写をしてくれます。音声読みの僕にはとてもわかりやすいです。

それから、もう一つ高山さんの小説で気に入っているのはエピローグです(笑)。僕は小説も映画もハッピーエンドで終わってくれるのが好きなのですが、高山さんの作品は、必ずしもすべてがハッピーエンドというわけではないにしても、今まで読んだ作品はどれもエピローグがしっかり書かれていて、大団円の結末になっています。満足のいく読了感って大事ですもんね。というか、そのために小説を読むのだし。

ファンタジーやSFなので多少強引になりやすい部分もありますが、高山さんの作品の読了感はとても気に入っています。ということで、この作品もなかなか良いエピローグでした😺

読書メーター

タイムスリップ・ロックンロール Kindle版
高山 環 (著)

伝説のロッカーが現代にタイムスリップ!
今までの作品の中で最もミステリーしている話です。タイムスリップも出てくるので本格的とは言えませんが。
ジャンルはSFミステリーなりますかね。
かなり気に入った作品になりましたので、ぜひ読んでみてくださいませ。

落ち目のバンドのボーカルをしていたショウの前に、伝説のバンドマン勝也が突然現れた。勝也は36年前の解散ライブの前日からタイムスリップしてきた。ショウは勝也をバンドメンバーに誘うが、野外ライブで勝也が狙撃される。
タイムスリップが起きた原因は? 36年前の火事の真相は? 勝也を襲った犯人は?
戦後の音楽史をベースに繰り広げられるSFミステリー。

以上、Amazonの紹介文

感想

なかなか面白かったです。タイムスリップや転生という飛び道具を使った物語ですから多少強引な展開になるのはしょうがないでしょう。それと高山さんの小説には「それって明らかに犯罪じゃん。許しちゃっていいの?」という強引な締め方もあったりします。本作もそうですが、気持ちよく大団円で読み終えられました(笑)。

落ち目になっていて、さらにメンバーの不協和音が流れて解散に向かっていたバンドが再生していく流れになるのはまあお決まりだとして。元の時代に戻れたのであろうカツヤのその後も書いてほしかったかなと、僕的には思ったりしますが。とても楽しい作品でした😺

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