西欧では、歴史的に最も有名な長寿者であるにもかかわらず、日本ではほとんど知られていない人物。それが本書の著者ルイジ・コルナロである。コルナロはいわば「食べない健康法」の元祖。 時は16世紀のイタリア。病気がちで生死の淵をさまよった彼は、医師の忠告で節食生活を始める。すると、たちまち病は快癒し、ついには当時としては異例の102歳という天寿を全うする。彼はその体験をもとに、食を節すること(極少食)がいかに心身ともに良い影響を与え、また人間の運命をも変え得るものかを83歳から書いて配り始めた。その手記は評判を呼び、各国で翻訳されながら読み継がれ、後にフランシス・ベーコンやニーチェほか多くの有名人が言及しているほどである。この「食養のバイブル」とも言われる古典的名著が、ついに待望の邦訳! 活性酸素やサーチュイン遺伝子など現代の知見から見た懇切な解説も付いており、より深い理解を助けてくれる。
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無病法 Kindle版
ルイジ・コルナロ (著), 中倉 玄喜 (その他)
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感想
ルネッサンス期の著者の本なので読みにくいかなと思ったけど全くそんなことなく読めました。読者の手記の紹介と、訳者の解説が繰り返されるスタイルの本ですが、現代の治験も含まれた内容だったし。訳者の中倉/玄喜さんの良い仕事なのかなと。
それにしても、500年も前からすでに飽食による健康被害の問題は指摘されていたんですね。日本では戦国時代のことですよ。であるにもかかわらず、自戒して粗食に向かうどころか食べ飽きるまで食べて、添加物や加工食品の問題を作り、がんや生活習慣病や様々な問題を広げ続けてきた現代人に、粗食で健康を維持することなんか本当にできるのか?少なくとも社会活動としては絶対に無理なんだろうな。と思ってしまいます。
なので個人的には、コルナロさんのような極少食な生活は出来なくても、身体に不安のある食べ物は極力遠ざけて、普段は身体のため節度ある職を心がけ。時々特別なときだけちょっと楽しむ。そんな節度のある食生活が続けられるよう努力と工夫をしていきたいと思います。