食品の裏側―みんな大好きな食品添加物-安部 司 (著)/読書履歴

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今だから読みたい「食の安全」のバイブル――。廃棄寸前のクズ肉も30種類の添加物でミートボールに甦る。コーヒーフレッシュは水と油と添加物。元添加物トップセールスマンが明かす加工現場の舞台裏。知れば怖くて食べられない。
【主な内容】
序 章 「食品添加物の神様」と言われるまで
第1章 食品添加物が大量に使われている加工食品
第2章 食卓の調味料が「ニセモノ」にすりかわっている!?
第3章 私たちに見えない、知りようのない食品添加物がこんなにある
第4章 今日あなたが口にした食品添加物
第5章 食品添加物で子どもたちの舌が壊れていく!
第6章 未来をどう生きる

痛烈な内部告発書である。食品添加物の専門商社の敏腕セールスマンだった著者が、食品メーカーの“手口”を次々に暴露していく。

例えばミートボール。安くて、おいしいミートボールは子供の人気メニュー。温めるだけで食べられるのでお母さんも大助かりだ。

だが、製造現場を見てきた著者はこう描写する。「形はドロドロ。水っぽいし、味もなく、そのままではとても食べられるシロモノではありません」という牛のクズ肉を、安い廃鶏のミンチ肉と組織状大豆たんぱくで増量し、20~30種類の食品添加物を加える。ミートボールの正体は「もはや添加物のかたまりと言ってもいい」得体の知れない食べ物だった。

このミートボールの製造原価は1パック20~30円。添加物セールスマン時代の著者は、廃棄の運命にあるクズ肉に商品価値を与え、食品メーカーも大儲けでき、消費者も「安くておいしい」と喜んでくれる、と誇りを持って添加物を売ってきた。

しかしある日、著者の娘の誕生日に、件のミートボールがテーブルに並んだ。うれしそうにほおばる娘を見た時、著者は反射的に皿を取り上げ、中身を捨てた。「生涯の仕事」と思っていた添加物セールスが「死の商人と同じ穴のむじな」に思え会社を辞めた。

著者の告発は続く。例えば常温で何日も保存できるコーヒーフレッシュの正体は、植物油と水と添加物。コンビニエンスストアのおにぎりにも、10種類近い添加物が入っている。ご飯に味噌汁、漬物、明太子とかまぼこという伝統的な朝ご飯を手作りしても、味噌や市販の漬物、明太子には大量の添加物が使われており、結局、40種類近い添加物を口にすることになる。

読み進むうちに、添加物抜きの食生活を送るのは不可能に近いことに気づく。どうやら我々の食生活は添加物にすっかり包囲されたらしい。

もちろん、個々の食品は規制の範囲内で添加物を使っているから、すぐに体に悪影響が出るわけではない。だが単独で毒性がなくても他の添加物と複合摂取した時、何が起きるかは「誰にも分からない」と著者は指摘する。

著者が何より懸念するのは、添加物依存による「食文化の破壊」である。「お母さんのおにぎりより、コンビニのおにぎりの方がおいしい」という子供が増えている。小さい頃から食品添加物を食べ続けると、舌がその味を「おいしい」と感じてしまうのだ。

加工食品の安さや便利さは魅力だが、安さや便利さには理由がある。本書を通じてその理由を知れば、少しでも安全な食品を選ぶ気になるはずだ。

以上、Amazonの紹介文

食品の裏側―みんな大好きな食品添加物 Kindle版
安部 司 (著)

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感想

この本は再読です。というか初版が2005年なので15年程前でしょうか。まだ目で字が読めたころ紙の本で購入して読みました。当時大ベストセラーになってかなり売れたんじゃないかな。とてもインパクトが強い本で内容はよく覚えていましたが。ここのところ食品添加物の本をよく読んでいて、kindleで検索したらUnlimitedになっていたのでダウンロードして読んでみました。

やっぱこの本はすごく良いです。
ぜひ本を購入して読んでみることをお勧めします。

著者の安部司さんは以前は添加物の神様と言われるほどのトップセールスマンだった人で、本書の序章で書かれているあるきっかけがあり、食品添加物を酢買った食品業界の裏側を暴露する立場に変わったわけだけど。

ただただ食品添加物の危険を騒ぎ立てる本や動きがあって、それでは意味がないと安部さんは言われます。食品添加物にはメリットもあって私たちはその恩恵を受けていることも間違いないのだし。それに危険だからと言って添加物を全く使わない生活なんてそれこそ無人島で自給自足生活でもしない限り無理なのだし。

でも、危険があることも事実だし、安全が担保されていないものを何の躊躇もなく口にすることは問題があること間違いないのです。何とかしないといけないのだけど。それは食品秒会だけを攻撃しても仕方ないわけですよ。だって中には儲けを優して悪意を持って商売している業者もいるだろうけど、多くの販売者側の会社や人は消費者が望むもの。安くておいしいものを提供して喜んでもらうことをしているのだから。

消費者も賢くなることが必要で、そのために裏側と言うような情報も暴露するべきと言うのが著者の安部さんの立場なんですよね。そういう立ち位置で書かれている本だから僕はとても読みやすいと思うし、自分が食品添加物とどうやって付き合っていこうかってことを考えやすいと、15年前に読んだ時にもそう思たんですね。

まったく口にしないなんて無理
だから自分にできる工夫と努力で頻度をできるだけ少なくする。
昔は頻繁に食べていたレトルトのミートボールはほとんど食べなくなりましたしね。
ミートボールだけじゃないです。
添加物が多そうな加工食品全般をってことです。
全く食べてないってわけでもないけど。
結局そういうことでしかないと思うんですよね。
僕がしているのはそういうことです。

とてもシンプルなこと、「自炊率を上げる」「加工食品に頼らない」ということですよね。食品添加物の問題もダイエットの問題も、同じ解決方法なのです。

そして、とにかく安ければいいという考えでなく
なるべく添加物が少ないものを飼うようにする。そういう意識の人が増えていったら。食品会社だって健康を意識している人が喜ぶ商品を売るようになる。そういう社会全体の変化につながて行くのが良いことなのですよね。


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