前回のスタディ記事ではうつ病などメンタルのトラブルに関わる食生活の問題として「ビタミンD不足」「糖質過多の食事」「ジャンクフード依存」についての指摘をするyoutube動画を紹介しましたが。これらはメンタルだけでなくダイエットにも直結する内容ですよね。
そしてその中の話題として、糖質を摂りすぎると腸内細菌による短鎖脂肪酸の分泌が減ってしまう!という話題がありました。これは僕的には「めっちゃやばいやん」と思えるインパクトがある情報だったんです。
お菓子などの甘いもの、肉や加工食品などの高脂肪食にはそのような影響もあるのですが。これはダイエット的にはけっこう大きな問題なんですよ。なので今回の記事では「短鎖脂肪酸」にフォーカスし、短鎖脂肪酸とはどんなもので、どのような働きをし、どうやったら増やせるか。といった話題を書きたいと思います。
これはいわゆる「痩せ体質」になるにはどうしたらいいかという話であり、もしかしたらあなたが頑張っても痩せられないとか、それ以前にダイエットがなかなか継続できないということが、この記事に書かれていることが原因なのかもしれませんし。まず腸内細菌の「ヤセ菌」「デブ菌」の話から始めていくことにしましょう。
「ヤセ菌」と「デブ菌」
人の腸内には1000種類、重さにしたら約2kg、100兆個にも及ぶ腸内細菌がいて、腸内フローラを形成しながら存在しているわけですが。「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」に分類され、善玉菌が優位になる腸内環境を維持するのが良いと言われますよね。これは乳酸菌飲料のCMなどでもよく聞く話です。
その分類とは別に「ヤセ菌」と「デブ菌」という分類もあることをご存じでしょうか?文字通りですがダイエットしたいなら「ヤセ菌」が優位な腸内環境にしておきたいのです。これはただただ食事を我慢したり、カロリーを控えると言った辛いダイエットではなく、「賢くダイエット」するために有効な方法と言えるでしょう。
この「ヤセ菌」「デブ菌」について非常に分かりやすく書かれているのが、細菌や微生物や寄生虫についての世界的な権威であられる藤田先生の本です。ご興味がある方はぜひこの本を読んでみていただきたいと思います。
この本のポイントをざっくり紹介します。
藤田先生の腸活の本はとても為になる本ばかりで、何冊も読ませていただいています。先生自身が研究の為サナダムシを自分の体内に飼っていたこともあるという話が有名ですが。そんな藤田先生の研究で面白いなと思ったのが人や動物の体内に存在する細菌や微生物が宿主に与える影響についてです。
カンタンに言うと、細菌が自分の都合のよいように宿主である動物や人の好みや考えや性格まで変えてしまえる。そして行動をコントロールする事が可能であることを明らかにしている研究なのです。
分かりやすく「デブ菌」の話で説明しましょう。
あなたの食欲がデブ菌にコントロールされている
デブ菌とは「フィルミクテス門」と言う種類の腸内細菌で、名前なんか覚えなくていいのですが、この細菌たちが優位になっていると太りやすいことがわかっています。
デブ菌は甘い物や高脂肪食が大好きなのです。宿主のあなたがこういったものを食べたら、お腹のなかのデブ菌は元気になって、さらに数を増やしヤセ菌を圧倒するようになるのですが。
要はですよ。デブ菌が優位になっている人は、デブ菌の影響でデブ菌が欲しがる、甘い物や高脂肪なカロリーの高いものを食べたくなってしまうということです。
あなたが、甘いお菓子が止められない。アイスを食べないなんて無理、ハンバーガーなどファーストフードが大好き、焼肉や揚げ物や脂っこい物をつい選んでしまう。というのは、あなたの腸内で優位になっている「デブ菌」がそうさせているのかもしれないという話しです。
きっとそんなものばかり食べていたら太っちゃう。ということはあなたは頭では分かっているんですよね。食べないようにしなきゃってあなたの理性はそう思っているはずなのに結局食べてしまっている。それが、あなたの腸内のデブ菌の仕業だって思ったら怖くないですか?
しかもですよ。ただ体重が増えるだけでなく、デブ菌が優位になっていると、うつ病やガンになりやすい事も分かっているのです。尚更怖いですよね。
ではどうしたらいいか?
それはあなたの腸内をデブ菌でなく、痩せ菌優位にしたらいいという話なのです。
ヤセ菌が優位になっていると
まずはヤセ菌優位であれば上に書いたようなデブ菌による、高糖質食や高脂肪食の欲求が弱まるということです。それだけでもダイエットにとってかなり良いことですが。それだけではありません。
ヤセ菌とは、バクテロイデス門と呼ばれる日和見菌です。名前は覚えなくてよいですが、ヤセ菌は「短鎖脂肪酸を作ってくれる」ということは覚えておかれるといいと思います。そしてこの短鎖脂肪酸の働きがめちゃくちゃ注目されているんだってことも覚えておいてほしいと思うのですが。
その働きのひとつは腸内を弱酸性に保つので悪玉菌の増殖を抑え善玉菌優位の腸内環境を作りやすくしてくれることです。ということはリーキーガットを抑え炎症を抑えたり免疫力を向上させてくれたり、便通をよくするとか、肌状態が良くなるとか、メンタルの改善とか、腸内環境が影響する様々な良い効果につながるということです。
それだけだってめちゃくちゃ良いこといっぱいなんだけど。
短鎖脂肪酸の良い効果は腸内だけにとどまりません。短鎖脂肪酸は酪酸、プロピオン酸、酢酸、イソ酪酸、コハク酸などがあり、これらは血液で全身に運ばれ臓器や筋肉でよい働きをしてくれるのです。その働きのひとつのインスリン感受性を低下させる効果が注目されているのです。その結果として
・脂肪の蓄積を抑えて肥満を予防する
・糖尿病を改善してくれる
ということが、ダイエット的には注目なんです。
そしてこれがヤセ菌と呼ばれる所以なのです。
では、どうしたら自分の腸内環境をデブ菌優位でなくヤセ菌優位にすることができるのか。
一言でいえば、デブ菌が好む食事でなく、ヤセ菌の好む食事と生活の習慣にするということです。
ヤセ菌優位にするためには
ヤセ菌であるバクテロイデス門は、食物繊維の多い低カロリーな食事をしていると優位になりやすいと言われます。腸活というと、乳酸菌飲料やヨーグルトというイメージを持たれる人が多いです。それはテレビのCMなどのイメージ戦略がそうさせるわけで。もちろんそれらが悪いわけではないので取り入れたらいいと思いますが、腸活で大事なのは最初に「食物繊維」なのです。
食物繊維を増やそう
食物繊維は善玉菌のえさになるのですし、善玉菌が居心地の良いように腸内を掃除してくれる働きがあるのです。乳酸菌飲料を飲むのもよいですが、その前に乳酸菌の居心地の良い環境を作ってあげることが大事なのだ。ということです。
自炊で和食を食べよう
それと、腸活の本を読むとどの本も書かれているのですが、我々日本人の腸内環境をよくしてくれるのはやっぱり和食が一番なのだということ。それと、食品添加物はなるべく控えるほうがよいということ。外食やインスタント食品などが増えると悪玉優位の環境になりやすいということ。この本でもそう書かれています。自炊率を上げる事、和食率を上げる事。これはヤセ菌優位にするためにとても良いことなのです。
胃腸を休める時間を作ろう
また食べる時間に制限がないとデブ菌のフィルミクテス門が優勢になりやすく、食べる時間に制限があるとヤセ菌のバクテロイデス門が優位になりやすいという研究の報告もこの本で紹介されているのですが。
常に何かを食べていると胃腸は働きっぱなしで疲れてしまうと言われます。胃腸を休めてあげることも腸内環境のためには大事で、食べない時間を設けることがよりよい腸内環境のためになるのです。
適度な運動をしよう
それと藤田先生はこの本でラジオ体操を推奨されていますが。腸活の本を読むと必ず適度な運動をしようということも書いてあるものです。
5つの習慣ダイエット
つまりですよ。まとめると
16時間断食などの間欠的ファスティングを行いながら
食物繊維の多い和食の食事を自炊して
適度な運動も行うような習慣が一番良いということですね。
まさに、このサイトで推奨している「5つの習慣」は、ヤセ菌を増やしながら効果的にダイエットをする賢い方法でもあるということです。私自身は2022年4月から、この5つの習慣を実践しています。
- ファスティング
- 食事を見直す
- ウォーキング
- 筋トレ
- ダイエット日記を書く
この中で、「食事を見直す」というのはより良い食事ができるようになろうという事ですから非常に広範囲でいろんなことが含まれるのですが。私が日々意識している「水溶性食物繊維を増やす」ということは、短鎖脂肪酸を増やす上でとても重要なことなんですよ。
水溶性食物繊維を増やそう
食物繊維は大きく二つ、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維にわけられます。その片方しか入っていない食べ物というのは少なくて、両方の食物繊維を含んでいるものがほとんどですが、含有量は不溶性食物繊維のほうが断然多いです。しかも普段私たちが食べる機会の多い野菜や穀類や豆類は不要性食物繊維が多いですから。
水溶性食物繊維が多いのは海藻やオクラや納豆などネバネバした食べ物ですが。それらを日常的に意識している人って意外に少ないのでは?健康のために野菜を増やそうという人は多いと思いますが、それでは不溶性食物繊維に偏ってしまうことになるのです。
そして、腸内のヤセ菌が短鎖脂肪酸を作ってくれるために必要なのが「水溶性食物繊維」なのです。水溶性食物繊維は意識して増やしたほうがよいのです。
ちなみに僕が水溶性食物繊維を増やすために意識して摂っている食品は、まず食物繊維ドリンクです。これがなかなか優れもので水溶性と不溶性が絶妙のバランスで摂れるんですけどね。それ以外にも、もち麦、オートミール、オクラ、大根、ごぼう、じゃがいも、納豆、わかめ、海苔、もずく、ひじきなどの海藻類、それとリンゴやバナナです。
ダイエット日記を見ていただくと分かると思いますが、主食はほぼ十六穀麦ごはんですし、副菜にはひじきの煮物、切り干し大根、きんぴらごぼうがローテーションで登場しますし、納豆はほぼ毎日食べています。
水溶性食物繊維はヤセ菌を優位にして短鎖脂肪酸を増やすだけでなく、僕の場合は便秘予防にとても役に立つのですが。現代社会では不足しやすい栄養素ですし、意識して増やすようにしています。
まとめ
ということで、まとめますが。
何のためにダイエットをするのか。ということを考えた時、このサイトを訪問してくれる年齢層の人は「健康のため」という人、「いつまでも元気で、病気にならず、若々しく過ごしたいから」という人が多いでしょう。
この記事は効率的な賢いダイエットという角度からヤセ菌の話し、短鎖脂肪酸のことを書きましたが。健康長寿に関する本を読むと、例えばこの本などはわかりやすかったですが。
「とにかく食物繊維が豊富な食生活が大事」ということが徹底的に書かれているんです。善玉菌・悪玉菌という分類だけでなく、ヤセ菌・デブ菌という話だけでもなく「長寿菌」という分類も登場するのですが。長寿菌に活躍してもらうために大事なことも、この記事に書かれていることと同じなのです。
高脂肪食に偏らないで
食物繊維が豊富で腹八分目とか六分目とかのいわゆる粗食の習慣にする。
更には適度な運動をして
人との交流を大切にする。
そういった生活スタイルが、いつまでも若々しく元気でいるために大事なことなんだ。
ということを教えてくれているんです。
人生100年時代というけれど、医療の進歩で死なないから寿命は延びていても健康寿命は短いままでなかなか延びないというのが日本の現状なのです。
この記事を
出来れば紹介した本なども読んでいただいて、
あなたの健康的な将来のために役立てていただけたらと思います。
中沢のブログ(もしもしカメ)
サイト管理人中沢の関心事について綴ったブログです
20kgの減量がきっかけで3つのチャレンジをするようになりました。
①健康長寿のためのファスティングと腸活
②料理の練習、弁当作り
③マラソンランナー目指してのランニング
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