1日1万歩論は、もう捨てなさい!
世界初! 5000人、10年以上の追跡調査だからわかった
本当に身体にいい「ウォーキング」とは
NHK「あさイチ」「おはよう日本」「ためしてガッテン」で紹介され、話題騒然!!
世界から注目を浴びる「奇跡の研究」が明らかにした「歩き方の黄金律」
・「日本人の3人に1人が寝たきり」になる時代。
健康のために、「ウォーキング」を始める人は4000万人いるといわれている。
しかし、これまで「体によい」とされてきた歩き方の常識が、実は病気の引き金を引くものだったとしたら……
著者は、東京都健康長寿医療センター研究所の医学博士が、15年以上かけて導き出した、医学的エビデンスをもとにした、「健康に効く歩き方」をまとめた1冊である。
著者は、群馬県中之条町の65歳以上5000人を対象に24時間、365日の活動を追跡調査。一日、1万歩以上歩いているのに、病気になる人を大勢見てきた。
□朝のウォークで脳卒中に
□犬の散歩でうつ病に
□毎日、一万歩歩いて、骨粗しょう症に
健康に効く歩き方とは「歩数」だけではない。これまでの「一日一万歩」を捨てて、もう一つの基準を取り入れようと提唱した。それが、強度の視点である。
世界中から「奇跡の研究」と呼ばれ、NHK「おはようニッポン」「あさイチ」でも特集。研究結果をもとにした健康法「メッツ健康法」は、各自治体(奈良県、和歌山県、群馬県、神戸市、横浜市など多数)に導入されたほか、大手企業の健康保険組合、警察庁などにも健康づくりの指標として取り入れられた。
本書では、これまでの間違った常識を指摘し、「がん」「認知症」「高血圧」「メタボ」に効く歩き方を紹介する。
普段から歩いている人はもちろん、健康で長生きしたいと願うすべての人に手に取ってもらいたい一冊。
●目次
第1章 その「ウォーキング」では病気になる!
第2章 たったこれだけ! 「歩き方」を変えれば人生が変わる
第3章 健康寿命がグンと延びる! 「中強度」ウォーキングとはなにか?
第4章 カンタンですぐに効果が出る! 「これ」が正しい歩き方
第5章 病気が治る! 症状別の「歩き方」
第6章 ズボラでも続く! 生活にとりこむ「ウォーキング」
以上、Amazonの紹介文
やってはいけないウォーキング (SB新書) Kindle版
青柳 幸利 (著)
感想
本のタイトルから、ウォーキングを否定する内容なのかなと思っていたのであまり興味を持てなかった本ですが。よく見たら、なんと中之条研究の先生が書かれた本じゃないですか。それを知ってすぐ読んでみました。
中之条研究とは
群馬県中之条町の65歳以上の全住民である5000人を対象に、日常の身体活動と病気予防の関係についての調査研究が、2000年以降継続的に実施されていて、現在も継続中なのだそうです。日常の運動頻度や時間、生活の自立度、睡眠時間、食生活などに関する膨大なアンケート調査を行い、この内2000人に対しては、詳細な血液検査や遺伝子解析を行い。さらにその内の500人には身体活動計(歩数と速歩き時間を計測)を携帯してもらい、一日24時間、一年365日の身体活動状況をモニターしているとのこと。
その研究の規模や期間などは、他にないものであり世界中から奇跡の研究と称賛される研究なのです。私も中之条研究については何度もブログ記事やYouTube動画で紹介していますが。
どのくらいの運動量が適切なのかの判断に、ただ歩数を見るだけでなく運動強度に着目して1日にどのくらいの中強度の運動を含めるかを示してくれているのが特徴です。中強度の運動とは「何とか会話ができる程度の早歩きのペース」としていますが。運動強度は年齢や個人の運動経験などによって異なるのでM」厳密には活動量計等を使うのが良いのでしょうが。
1日8000歩、そのうち20分は中強度の運動をするのがよい。
というのが中之条研究の結論です。
さらにこの病気を予防するためには1日にどのくらい運動したらいいかということも明確にしていて、例えば・・
「うつ病」を予防するには 4000歩/5分 運動したらいい
「認知症」「心疾患」「脳卒中」を予防するには 5000歩/7.5分 の運動をしたらいい
「がん」「動脈硬化」「骨粗しょう症」を予防するためには 7000歩/15分 の運動をしたらよい
「高血圧症」「糖尿病」を予防するためには 8000歩/20分 の運動をしたらいい
「メタボリックシンドローム」を予防するには 10000歩/30分 の運動をしたらよい
と、その病気を予防したかったらこの運動量と、明確に示されていることも特徴です。
これは膨大なデータがあるから。そのデータを解析すると、例えば1日に4000歩/5分運動している人に、うつ病の人はいない。という結果から導き出されているわけですね。
これは研究に協力してくれた中之条町の皆さんの努力があってこそですよね。
本当に素晴らしいことだと思います。
私の健康維持のためにも是非参考にさせていただきたいと思います。
でも、本の内容に反論がないわけではありません。
そもそもこの研究は、65歳以上の高齢者しか研究対象にしていないわけですよね。
ですから、高齢者の健康促進のためと言う視点で活用するならとても良いと思うのですが。この結果を若者に当てはめていいのか?とも思うんですね。
例えば、早朝のウォーキングはしてはいけない。と記載がありますが。
確かに朝のリスクはあります。
身体が固いから故障のリスクが上がるし
体内の水分が少なく、自律神経の働き的にも血圧が上がりやすいということもあります。
つまり、運動慣れしていない65歳以上の高齢者がいきなり早朝にウォーキングや、中強度の早歩きなんかしちゃったら、そりゃあ脳梗塞や心筋梗塞のリスクも高まるのだから、「朝の運動は禁止」とするのがよいでしょう。
でも、若い人や運動慣れしている人ならば
早朝であっても、必要な水分やエネルギーをチャージして、十分な準備運動をしてからなら、十分に安全に朝の運動はできると思うし、朝だからのメリットも得られます、
まぁ、僕自身が以前からずっと早朝のウォーキングをしてきましたから。
それを否定されると気持ちよくない。
ということだけですけどね(笑)
でも、この本の主張は中之条町の皆さんの膨大なデータが元になっているわけですし、参考にさせていただこうということで。今まではあまり中強度の運動が20分できていたかってことはあまり意識していなかったので、これからは意識しようと思います。